レーシック手術 失敗を活用するテクニック
お母さん方には抵抗があるようだが、実際にやっていただくと、発作が劇的になくなるので驚かれる。
ぜんそくもまた口呼吸を原因として、口から入ってきた雑菌が起こす病気だからである。
視診、触診の結果、口呼吸のクセが明らかだった。
無気力で顔色も悪く、口蓋肩桃は腫れ、頚部リンパ節は両側とも腫れと圧痛があった。
鼻の通りが悪いため、上唇に比べて下唇が分厚くたるむという、口呼吸グセがある人の顔の特徴も見られた。
そこでオシャブリを使用させ、口唇を閉ざし、キシリトールガムをかむガム療法、食事では両側を同時に使って一口30回の咀嚼の励行、そして寝るときは、鼻孔拡大装置を装着し、睡眠中は上下の唇に紙製の粘着テープを貼って口が開かないようにした。
ノーズリフトの使用で、発作はすぐに治まった。
2週間後には、鼻の通りがだいぶ回復し、乾燥していた鼻から鼻汁が出るようになった。
その後、一カ月ごとに経過を観察したが、約半年間で2度風邪を引いたものの、ぜんそくの発作は一度もなかったのである。
ちなみに、彼女は鼻呼吸を習得する途中で鼻水が出るようになったが、それまで鼻水が出なかったために、ハナのかみ方を知らなかった。
そこで鼻孔を片方ずつふさいで適度な強さでハナをかむように指導した。
不用意に両側でハナをかむと、肺の圧力で鼻汁とともに耳管を通じて鼻のバイ菌を中耳に押し込むことがある。
その事実がすっかり見落とぎれているのだ。
今日、ぜんそくやアトピー性皮膚炎をはじめ、腰原病、白血病、リウマチ、悪性リンパ腫、子宮内膜症などの免疫病が急増している。
免疫病とは、免疫の仕組みに狂いが生じたために起こる病気であるが、それに対処すべき免疫学は、有効な治療法を提示することもなく、対症療法に終始しているのが現状であ意にハナをかみ、汚い鼻汁を中耳に押し込むために炎症を起こすのである。
このように、鼻も耳も呼吸器の一部であり、鼻と耳と肺を一体としてとらえる医者がほとんどいなかったのだ。
これもまた系統発生学を学ばない現代医学の盲点になっている。
わたしに言わせれば、難病といわれる豚原病から軽微な花粉症まで、すべて口呼吸が招いた結果なのである。
それではなぜ、今日の免疫学は、免疫病とその原因とされる口呼吸との関連に気がつかないのだろうか。
それは、今日の免疫学の体系が、いつの間にか実際の免疫病と遊離してしまったからである。
それを理解するためには、専門的な話になるが、免疫学の歴史を少しふりかえってみなければならない。
免疫とは、読んで字のごとく、疫から免れるためのからだの機構である。
ここでいう疫とは、伝染病のことである。
ハシカやおたふくかぜに一度かかると、2度と同じ病気にかからない、あるいはかかっても軽くすむ。
そのことはギリシャ文明の時代から知られており、免疫の働きのひとつでもあるのだが、はじめて免疫として気がついたのは18世紀末のことで、あの有名なジェンナーの天然痘ワクチンの発見からであった。
その後、時代は細菌学全盛となり、パスツール、コッホ、北里柴三郎らが多くの病原細菌やウイルスを発見し、ワクチンや抗血清、抗毒素がつくられた。
そしてバイ菌やウイルスに対して抗血清療法がしばしば用いられたので、この種の学問は「血清学」と呼ばれていた。
東京大学でも、2代前までは、免疫学ではなく、血清学という講座名であった。
血清学が免疫学と呼ばれるようになったのは、比較的最近のことなのである。
しかも、免疫学の研究が進むにつれ、抗毒素やワクチンで治癒できる病気は限られていることがわかり、コッホや北里の時代にすでに研究され尽くした感があった。
とくに、一度かかって完治すれば2度とかからない細菌性の病気はきわめて少ないこともわかった。
そこで、2度なしの「免疫機構」というより、「生体防衛機構」という言い方のほうがふさわしいと考える学者も出てきた。
こうした免疫学という学問の、さらなる迷走を決定づけたのが、今から110年ほど前に行われたル・ドワランの実験であった。
彼女はフランスの発生生物学者で、胎生期のウズラの脳や神経堤の一部を胎生期のヒヨコに移植し、ウズラの羽や脳をもったヒヨコをつくり出すことに成功したのである。
この一連の組織移植の成功で「自己・非自己の免疫学」が確立し、今日でも免疫学といえば、自己・非自己の免疫学のことを指している。
それはすべての免疫反応を自己・非自己の識別という考え方で解明しようというのである。
つまり、現代医学でいう免疫学は、自分自身と同じ組織と、自分とは異質のもの命ところが、ル・ドワランの実験は、移植したときに起こる組織の拒絶反応の説明には有効であっても、細菌や微生物、寄生虫に感染したときの免疫反応についてはうまく説明しきれないのである。
それもそのはずで、ル・ドワランの実験は、自然界ではまず起こり得ない移植免疫、つまり、組織移植という特殊なケースで起こる現象に基づいており、そこから導き出された考え方を前提にしているからである。
こうして、例外ともいえる事例に基づいて、ごく自然に発生する免疫病を説明しようとするから、どうしてもつじつまが合わなくなる。
説明に矛盾や無理が出てくるのだ。
たとえば、わたしたちの体内には、明らかに自己ではない、細菌やウイルス、さらには寄生虫のような大型動物も棲みついている。
ビフィズス菌などの腸内細菌は、むしろからだの健康には有効なのだが、なぜ、非自己の存在として攻撃されないのか。
それに対して、自己・非自己の免疫学では有効な説明ができない。
そこで内在性のウイルスやバクテリアなどは自己とする、といった奇妙な申し合わせが出てきてしまう。
その半生を免疫学に携わってきた、ある著名な老学者が、「わたしはただのひとりも免疫病患者を治すことができなかった」と述懐したのを聞いたが、迷路に入り込んでしまつた免疫学は、ここ100年で病人不在の学問体系に堕してしまったのである。
そんな学者が示した申し合わせなど、いわば机上の空論であり、現実の免疫システムの解明にはなんら役に立たない。
それゆえ、免疫機能を低下させて病気になったり、あるいは自らのからだを破壊しようとするかのどとく見える自己免疫疾患の急増に対しても、自己・非自己の免疫学ではなんら有効な治療法を提示できないでいる。
免疫病に苦しむ生身の病人を、今の免疫学ではまったく治せないのだ。
まさしく実験室の中に閉じこもり、医療の現場と遊離してしまったのである。
それでは、免疫とは何か。
免疫学者がいうように、そんなにむずかしい概念ではない。
あえてひと言でいってしまうと、免疫とは、「白血球の消化力」である。
実際には、白血球や赤血球をはじめとする血液の「細胞レベルの消化力」のことで、あらゆる器官をつくっている細胞の消化力・代謝力・呼吸力のことをいう。
聞き慣れた別のことばで表現すれば、古い細胞と新しい細胞が交代する「新陳代謝」、この新陳代謝する力こそが免疫力の正体なのである。
人間のからだは、おとなで約60兆個の細胞で成り立っている。
そしてかなり大ざっぱに捉えると、この60兆個のうち一兆個が一日で作り替えられている。
つまり、新陳代謝をしているわけで、この細胞の作り替えをリモデリングという。
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